相続Q&A

「被相続人の預金を無断で引き出した場合」

質問内容

 先日、父(被相続人)が亡くなりました。相続人は私と兄の二人だけなのですが、父の亡くなる数日前に、兄が父の預金を引き出していたようです。当該預金については、相続上どのような扱いになりますか。

回答

 生前に被相続人の預金を相続人が無断で引き出した場合の処理は、預金の引出しが誰の意思に基づくのかによって、次のとおりとなります。

①被相続人の意思で引出した場合
 この場合、引き出された金銭が被相続人のために使われたのであれば、何ら問題のない行為として、相続の手続上何らの考慮もされません。一方、預金が被相続人の意思で引き出されたものの、これが相続人の生計のために贈与されたのであれば、当該金銭は特別受益として、相続の手続で考慮されることになります。

②相続人が無断で引き出した場合
 この場合は、被相続人は相続人に対して、引き出した預金を返せということができますので(損害賠償請求権または不当利得返還請求権)、被相続人が持っていた預金を返せといえる権利そのものが相続財産であるとして、相続の手続上で考慮されます。

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