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2015/03/27 
平成26年12月12日最高裁判決(相続開始後に投資信託の償還金が被相続人名義口座に入金された場合に,共同相続人の一人が自己の相続分に相当する金員の支払を請求することはできないとした事例)
 相続人が複数いる場合において,可分債権(分割して給付することができる債権)は相続と同時に法律上当然に分割され,各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継すると解されており,預金債権については各相続人が単独で相続分に応じて払戻請求をすることができるとの取扱が裁判実務上確立しています。一方,投資信託については,最高裁平成26年2月25日判決が,投資信託受益権は不可分債権であって相続開始と同時に相続分に応じて分割されることはないとしたため,各相続人が単独で自らの相続分に応じた口数の解約,払戻を請求することはできないと解されていました(2014年5月19日の記事参照)。
 しかし,投資信託の分配金や信託期間終了に伴い口数に応じて支払われる償還金は販売会社の預り口座に入金されるため,相続開始後に入金された分配金や償還金について,可分の預り金債権に転化したとして預金と同様に各相続人が単独で払戻を請求できると解することができないかが問題となります。この点について,最高裁は,平成26年12月12日,相続開始後に元本償還金や分配金が発生し,それが預り金として販売会社における被相続人名義口座に入金された場合にも,かかる預り金の返還を求める債権は当然に相続分に応じて分割されることはなく,共同相続人の一人は,販売会社に対して自己の相続分に相当する金員の支払を請求することができない,と判示しました。この判例は,投資信託受益権につき,相続開始後の事情により不可分債権性が失われることはないとした点に意義があるといえます。
 したがって,被相続人の保有していた投資信託が被相続人の死後償還され,預り金となった場合でも,償還前と同様,その帰属は遺産分割協議によることになります。                              

以上

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